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2007年01月31日

環境を飛び越えた主食

食材を自ら加工する術を失った民族が生き残れるか?

にもあったように、古来から各国それぞれの環境に応じたものを食べてきたからなのか、 m050 最近気づくと体が自然と和食を好むなあ、 m193 と感じます。もちろん洋食・肉もべるんだけど、昔ほど惹かれない。 m197


飽食の時代、飯時に何が食べたいか?なんて考えると選ぶのも面倒で、 m196 普段それ程真剣に考えてませんが、 m241 米を口にしたいと感じることが多くなりました。 m195


この主食、 m237 海外に行ったりすると文化や気質とともに強く違いを意識させられますよね。小麦・米・トウモロコシなどが世界各地で主に摂られている主食ですが、日本でも近年は m241 米の消費量が減り、パン食 m239 や麺類など、小麦が定着してます。


inaho.jpgmugi1.jpg
     画像:「扇弥商店」さんより           画像:日の出製麺所さんより


最近の日本人が食べている米と麦との主食の違い。 m241 m239 普段は種類が違う、位にしか考えてませんが、中身にはどんな違いがあるのか気になったので調べてみました。 m061 m190


今でこそ豊富な副食が m034 溢れてますが、日本でも昔は必要な栄養を主食に負う所が大きかったはずなので、必要不可欠な栄養をどう摂れるかm052 の違いとして「アミノ酸飲料よ、今いずこ?」でも紹介されていた必須アミノ酸を見てみると。。。


米には必須アミノ酸のうち、リジンが不足し、 m081
麦はリジン、メチオニン、スレオニンが余り含まれません。 m113


我々の身体で働く tikara 10万種類くらいの蛋白質は、20種類のアミノ酸の何百もの繋がりで作られ、それだけの数の連鎖となると必須アミノ酸のいずれかも1度は使われるので、一種でも足りないと蛋白質が合成できず、体の機能を損ないます。 m073 バランスが大切ですね。


食品と摂取できる必須アミノ酸のバランスや量を見る指標にプロテインスコア、アミノ酸スコアというものがあります。


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FAOで人体に必要なアミノ酸の量を基準に設定した比較蛋白質が設定されています。 m062 各食品の窒素蛋白質1g当りの必須アミノ酸の含有率と、比較蛋白質のそれとを比べ、最も含有率が低いもの(第一制限アミノ酸) m097 の単位当りのアミノ酸の量を比較蛋白質のそれで割って%で表したのがプロテインスコア


FAO/WHO合同特別専門委員会がプロテインスコア算定の為に設定した比較蛋白質の必須アミノ酸の量を改訂し、理想的なアミノ酸の量を示したものをアミノ酸パターンと言います。


アミノ酸パターンを基準に、各食品が含むアミノ酸のうち最も比率の低いもの(制限アミノ酸) m097 の単位当りの含有量をアミノ酸パターンのそれで割って%で表したのがアミノ酸スコアです。


麦と米のプロテインスコアとアミノ酸スコアを比較すると、共にリジン第一制限アミノ酸、制限アミノ酸なのですが、


      プロテインスコア  アミノ酸スコア

精白米     81          65

小麦粉     56          44


となります。小麦を粉にしてパン m239 やうどんにするのは、この含有量の差を補っても効率よくリジンを摂取する工夫、ということのようです。 m193


また、副食を見ていくと、米のプロテインスコアは肉 m233 や魚 m180 のそれと同じ位で、ある程度量も食べれば必要量が賄えます。また、和食に何らかの形で頻出する大豆はリジンを豊富に含み、組み合わせると米の不足分が賄える優れものです。 m034


対して小麦と大豆ではリジン以外の必須アミノ酸が不足するので、卵や牛乳、肉で補うのが理に適ってます。 m292


環境に応じて受け継がれてきたわけで、一概にどちらの主食が優れている、という話ではないのですが、小麦と切っても切れない農耕+畜産、畜産を伴わない水田といった様式や食文化にこんな背景もあるのかと思うと興味深いです。


 さて、ミクロに食卓を見ればバランスに気をつけよう、 m197 という話なのですが、シンプルな組み合わせで必須要素が摂れる環境にいた我々は現在、豊かさに任せ、置かれた環境を飛び越えてシャッフルしたような食生活を送っています。 m196


しかし、その背後で大量の非効率な穀物消費や水資源の消費を促している。。。そのことを考えれば、何でも手に入る前提で考える栄養バランスではなく、置かれた環境に則って必要な食のバランスを考えることも、市場の制覇力に飽かせて悪化させている環境問題に通じるんじゃないかと思います。


参考↓↓

肉を食うことが世界の『水』事情を危機に陥れる

肉を食うことが世界の食糧事情を危機に陥れる

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comments

アミノ酸スコアを食品の組み合わせで見た場合、日本の典型的な食事としての組み合わせは非常に優れていると言えるそうです。

(組み合わせ例)
○ご飯と納豆・・・アミノ酸スコア85、たんぱく質量15.1g
○ご飯に焼き魚、お浸し、豆腐のみそ汁・・・アミノ酸スコア100、たんぱく質量30.8g

成人男性の1日に必要とするたんぱく質量は60g~70g程度(「日本人の食事摂取基準(2005年版)」厚生労働省)なので、3食を上記の組み合わせで取るだけで、必要なタンパク質量と、必須アミノ酸をバランスよく摂取できるようです。

改めて日本食の良さを実感すると共に、家畜系の食材(牛、豚、鶏、卵等)に頼らずともバランスよく摂取できていた食生活から、大きく変化した今の食生活がもたらしている影響は何かを考えていく必要を感じます。

「ご飯と納豆さえあれば生きていける」と、学生時代に言っていた友人の言葉が思い起こされます。

  • minezo 2007年02月08日 23:01

minezoさん、コメントありがとうございます。

極端に数値を意識したりする必要は無いと思いつつ、現在の食には、必要以上、という感覚がぬぐえません。

>「ご飯と納豆さえあれば生きていける」
とまではいかないまでも、大豆ってなかなか米と相性のいい優れた食材ですね。だからか、改めてみると、調味料初め身近に大豆の加工品ってあふれてます。

実験で必須アミノ酸を一部欠いた餌を与えられ続けたマウスは、欠けていたアミノ酸を含む、普段は手を出さない苦い餌を選んで食べたりもするようになるとか。

昔ながらの食やその組み合わせには、必要度から選び抜かれて伝わり続けてきたものもあるのかもしれません。

  • basha 2007年02月12日 20:46
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