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2007年02月20日

二酸化炭素による温暖化って本当?第5回(原発と温暖化)

genpatu.jpg
原子力発電と言えば、チェルノブイリの原発事故を覚えている方も多いと思います。
その原子力発電は現在どのようになっているのでしょうか?

1986年のチェルノブイリ事故(の危険性 m109 )と採算性の悪化から、1980年後半から世界の原発建設は止まったままになっています(もちろん、それまでに建設された原発は稼動しています)。そして、今後、同様の事故が起こった場合には、全ての原発が停止に追い込まれる危険性を常に抱えているようです。

しかし、原発で利益を得ている業界は「原発はCO2を出さない」と、CO2温暖化説を歓迎しているようなのです・・・・。

これって本当なのでしょうか?
かなり怪しくないですか?

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確かに原子力発電所は発電そのものでは殆どCO2を出しません。しかし、発電所の建設やウラン燃料の製造などの発電以外のところで大量の石油が投入されているのです。

では、そのエネルギー収支(投入と産出エネルギーの比率)はどうなっているのでしょうか m052
アメリカのエネルギー開発庁(ERDA)が1976年に計算したものがあります。
エネルギー100を得るために原発には26のエネルギーが投入され、
産出投入比は100÷26=3.8となっています。

また、1991年に電力中央研究所が計算したものも4.0となっているのです。

この結果からは原発が有利なように思えます。

m052 と思った方もいると思いますが、前段に記したように採算性の悪さを理由に1980年後半からは新たな建設はストップしています。
にも係わらず、何故このようなことになっているのでしょうか。
算出投入比には見込まれていない投資や損失があるのです。
それは運転時の電力投入遠方発電の設備投入などが必要となりますが、
この投入量や遠方送電損失などの損失部分が見込まれていないのです。 m054

そして、これら投入量、損失量を見込むと産出投入比は1.5にまで低下するのです。
更に、安全対策や廃炉対策などを含めると算出投入費は1.0に近づくだけでなく、
割り込むことになります。

つまり、原子力発電は放射能の危険性を振り撒くだけでなく、
化石燃料を大量に消費するものなのです。

その他にも「原発」と「二酸化炭素による温暖化」にはこんな関係がありました。
二酸化炭素による温暖化って本当?第2回でも記した気象学者キーリングの
「CO2濃度の精密測定」が可能になったのは原子力予算の流用であったようです。


国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)の第4回(COP4;ブエノスアイレス会議'98/11)においては、原子力発電の売り込みの場であったと伝えられています。
気候変動対策はエネルギー政策を根本的に見直すことにもつながり、強いては、原子力政策の推進に正当な理由を与えることにもなる。たとえばブエノスアイレスCOP4では、日欧米の電気事業者が共同で原子力発電の売り込みを行っていた。また英国政府には、05年現在、原子力発電を温暖化対策の一環として位置づけ、今まで以上に積極的な原子力政策を推進していこうとする動きが見られる。これにはフランスの動向も注視する必要がある。フランスの原子力発電シェアは、70%を越えており、EU内のCO2排出シェアも経済規模に比して比較的少ない(PTの図表参照)。ちなみに日本の京都議定書達成計画は、天然ガスと原子力発電に依存するものである。
以上から考えるにCO2温暖化説には原発業界からの強力なアプローチがあったことは事実なようです。
多くの人たちは原発反対派だと思われますが、CO2温暖化に反対する運動が、原発推進を促す結果になっているとは気付いていないのではないのでしょうか?
冷戦の終結によってそれまで核開発を行ってきた多くの技術者が役割を失いつつある中で、徐々に登場してきたのが地球環境問題です。そして、新たな行き場を求めて打ち出したのが、地球温暖化問題の原因とされていた二酸化炭素説
冷戦の終結や原発事故などで一時は原子力廃止の風潮があったにも関わらず、原子力開発に携わってきた多くの技術者の「役割の喪失」=「生存基盤の崩壊」を避けるために、多くのマイナス要因(事故の危険性や廃棄物問題など)を捨象し、二酸化炭素による温暖化説に飛びつき、互いの利害関係が一致したというのが現実なようです。
つまり、このようにして環境問題は知らず知らずのうちに市場に絡め取られてしまっているのです。

  



<参考文献>

  • CO2温暖化説は間違っている / 槌田 敦 著(ほたる出版)

       

    <参考投稿>
  • 二酸化炭素温暖化解明は核実験研究から始まった
  • 『ガイアの復讐』…だからって原発推進?

       

    by 村田頼哉

       

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    comments

    とりあえず
    >1980年後半から世界の原発建設は止まったままになっています
    ここの認識は誤っています。
    特に昨今、欧州でも米国でも、原子力に目が向いてきていることをご存知ありませんか。

    • mobanama 2007年02月23日 09:14

    >更に、安全対策や廃炉対策などを含めると算出投入費は1.0に近づくだけでなく、割り込むことになります。

    って、どういうことを示すのでしょうか?

    賭けたエネルギーよりも得られるエネルギーが小さい。
    ・日本の国債みたいな感じ?
     収入<支出・・・・いづれ借金まみれ
    ・日本の農産物みたいな感じ?
     政府の補助なしでは収入=生活にならない。

    うう~ん。イメージが付きにくい。

    日本の原子力発電事業も実は赤字で、国の補助を得てやっと成り立っていると言うことでしょうか?

    • にっしん 2007年02月23日 19:44

    原子力発電は、石油を利用した火力発電よりCO2を多く出している。

    原子力発電による電力価格は、国費の投入によって、やっと事業が成立するようになっている。火力発電に比べて、極めて効率の悪いシステムである。

    これを、CO2発生量という視点から見ると、


    >8-3 原子力発電

    > 原子力発電については、室田武氏によって詳細な検討が行われている。室田氏の試算は、米国エネルギー研究開発局ERDAが行った100万kW級の加圧水型軽水炉の試算をもとに、実際の原子力発電所の操業実態を考慮した補正を行ったものである。ここでは室田氏の試算の結果だけを示す。詳細は原著を参照されたい(室田武著「新版原子力の経済学」日本評論社,1986年)註1)。
    > 試算では、当該原発が廃炉までに産出するエネルギー総量は304億kWhである。熱量に換算すると26.1兆 kcalになる。この産出量に対する石油の投入量は78.3兆~510.3兆 kcalになる。ここに大きな幅があるのは、放射性毒物の保管期間をどう取るかによる。前者はプルトニウムの半減期である24000年、後者は半減期の10倍の240000年を保管期間としている。エネルギー(投入石油のエネルギー量に対する)の産出比は0.051~0.333≪1.0となり、石油エネルギーに代わって原子力発電が基本エネルギーになることはありえないのである。
    > これに対して、直接石油火力発電で石油を燃やす場合、304億kWh(26.1兆 kcal)を産出するために必要な石油の投入量は、74兆~87兆 kcalになる(産出比=0.35~0.3)。試算によれば、原子力発電は石油の利用効率においても、石油火力発電よりも劣るのである。つまり石油は、原子力発電を行わずに、直接石油火力発電所で燃料として使用した方が石油の節約になるという結果になる。原子力発電は石油と資源を浪費するだけのシステムである。蛇足であるが、原子力発電は同一の発電量を得るためには、石油火力発電より余計に二酸化炭素を排出するのである。(リンク)

    のように、まったく抑制効果が無い。あるのは、幻想価値を高めたシステムを販売(輸出・技術提供も含む)する側の利益と、軍事技術への転用くらいか?

    • Honda 2007年02月25日 14:19

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