2008年08月23日
「くすり」ってなんだろう?・・人間のホルモンから抽出されたステロイド
ステロイドって何なんでしょう?
ちょっとした医療知識さんから
http://www.toyama.med.or.jp/gunsi/taka/iryoutisiki/iryoutisiki.htm
ステロイドとは副腎皮質ステロイドホルモンという副腎という臓器から分泌されるホルモンのことで、正常な状態でも身体を維持するために重要な働きをしています。ステロイドには強力に炎症を抑える作用と免疫の働きを弱めてアレルギー反応を抑える作用があります。この作用を利用してステロイドを含んだ外用薬はアトビー性皮膚炎をはじめ色々な皮膚疾患に使用されています。

「リンデロン」とかいう軟膏があるじゃないですか、あれです。
使ったことあります?虫刺されなんかで爛れたところなんかに使うとメチャクチャ効きます。
でも、スポーツの世界でドーピングとしてもステロイドの名前が出て行きますよね。
あれはまた別物らしいです。ウィキから
アナボリックステロイド(Anabolic steroid)は、筋肉増強剤、ドーピングに使用されるステロイドである。蛋白同化ステロイドとも呼ばれる。病院で使われるステロイドは糖質コルチコイドであり異なる。蛋白同化ステロイドとは、男性ホルモンの蛋白同化(摂取したタンパクを筋肉に変える働きのこと)作用を強める働きがある。多くは人工的に合成された男性ホルモン類似物質であり、生体に存在する物質ではない。
「生体に存在する物質ではない」、、怖いですね。そんなもん、よう体内に注入するわ。
ステロイドの発見には物語があります。
「役に立つ薬の情報」さんからhttp://kusuri-jouhou.com/yakubutu/menu.html
ステロイド発見
メイヨークリニックに勤務するケンダルは世界で初めて副腎皮質からステロイドの一つであるコルチゾンの抽出・精製に成功しました。そして、その後ライヒシュタインによってコルチゾンの化学構造が決定されました。1948年、ケンダルと同じメイヨークリニックに勤務する医師ヘンチは「リウマチの治療に有効な薬はないか」と考えていました。
ちょうどそのとき、同僚のケンダルが「コルチゾン」という物質を発見したという事を聞き、さっそく薬のサンプルを提供してもらうようにお願いしたのです。コルチゾンは当時まだ未知の物質でした。
ヘンチはリウマチで苦しむ13歳の少女に世界で初めてコルチゾンを投与しました。すると、翌日少女はベッドの横で踊れるようになるほど回復したと言われています。これがニューヨークタイムズの一面を飾り、「奇跡の薬」として騒がれました。
リウマチは「自己免疫が主に手足の関節を侵し、これにより関節痛、関節の変形が生じる炎症性自己免疫疾患。しばしば血管、心臓、肺、皮膚、筋肉といった全身臓器にも障害が及ぶ。」(ウィキ)という病気だそうで、免疫系の障害なんですね。今でも完治するのは難しいらしい。
ステロイド発見の当初は、人間の体内で分泌されているものだから、副作用は無いだろうと考えられていたんですね。
ところがその後の問題は皆さん良くご存知。日本では使用が非常に危険と認識されています。
何が危険なのか?
元々、体内で免疫を抑制する働きをするホルモンですから、免疫系が暴走して炎症を起こしている患部に直接塗れば効果は絶大。
免疫系が活躍するような外敵が侵入してきたとき、ややもすると過剰に闘ってしまうようですね。敵を倒すだけでなく、廻りの味方も巻き込んでしまう。それを納めるのがステロイドの効能というわけですね。
アトピーというのも、攻撃しなくてもいいところで免疫が暴れて炎症を起こしているわけですから、ステロイドが非常によく効く。しかし、ご存知のように、使用法を間違えると、そのうち炎症がさらにひどくなってしまう。
ステロイドを使っても、免疫が暴走している原因を無くすわけではないので、アトピーに限らずそのうちまた炎症が起きます。
再度、ステロイドを使えば炎症を抑えることが出来ますが、段々と体の方が覚えて効果が弱くなり、強力なステロイドを使うようになるという悪循環。
何だか、麻薬~モルヒネの話に似ていますね。
薬には「奇跡の薬」などというものは無いんです。
副作用があるのは当然で、使い方を間違えば、治そうとした疾患そのものを助長します。
人の体は「Aを加えればBが反応してCになる」だけの単純なものではありません。
人の体は薬に対応できるように出来ていません。体にとって薬は基本的に「毒」なのです。
- by ヒヒ
- at 21:14

comments
>再度、ステロイドを使えば炎症を抑えることが出来ますが、段々と体の方が覚えて効果が弱くなり、強力なステロイドを使うようになるという悪循環。
んー、この話はとても重要ですよね。
何が原因なのかを追求しないまま、薬に頼ったままではいけませんね!。
アレルギーのシリーズも読み返してみます!。
副腎皮質ホルモンから生理活性をもった物質を純粋分離し、化学構造式を確定し、その上で、人工合成する過程では、製薬会社や戦争時の国家予算の投入が行われている。
>研究競争は、「米国パーク・デービス社-ケンドル組」対「欧州オルガノン社-ライヒシュタイン組」の戦いという様相を呈していた・・・・・・
(ライヒシュタインは、合成ビタミンCの成功者でもあるのですね。)
>米国は、第二次世界大戦の最中であったので、この研究報告は、軍事利用が絡んだ大きな関心事となった。ケンドルはこの好機に乗じて、「物質E」の工業的生産に関する研究分野で、今度はメルク社とタイアップし、さらに研究規模を国家的プロジェクト規模にまで広げることに成功した。
臨床は、紹介のとおり、メイヨークリニックに勤務する医師ヘンチですね。
そして、この3名が、1950年のノーベル生理学・医学賞を受賞している。
製薬会社・生理学研究者の競争と戦争圧力が、新薬開発の原動力ですね。
参考記事「副腎皮質ホルモンの実用化・3名のノーベル賞受賞者」
http://www.ss-info.net/igakushi/htm/igakushi_3.html
>アトピーというのも、攻撃しなくてもいいところで免疫が暴れて炎症を起こしているわけですから、ステロイドが非常によく効く。しかし、ご存知のように、使用法を間違えると、そのうち炎症がさらにひどくなってしまう
なるほど、薬とは、使い方次第で、即、毒ともなりうるとうことなんですね。
外圧に対抗するは体の力なのだから、圧力を捨象してしまうような薬の使い方は、「毒」でしかない。
元元さん、そうなんですね、ステロイドを調べるとアレルギーに行き着きます。
通行人さん、補足情報ありがとうございます。
菜菜さん、そう、結局毒なんです。仰るように使い方次第ですが。
ステロイドは非常に有用な薬品で、危険性ばかり強調するマスコミもどうかと思います。安易な使用だけは避けた方が良さそうですが。
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>再度、ステロイドを使えば炎症を抑えることが出来ますが、段々と体の方が覚えて効果が弱くなり、強力なステロイドを使うようになるという悪循環。
ステロイドに対しての耐性が出来てしまうのも問題ですが、そもそも、そんなに外側から与え続けていると、本来、体内で分泌されるはずのステロイドが本当に出さないといけない時に出なくなってしまうってことはないのでしょうか?
そう考えると、人間の体内で作られているものを人工的に注入するって、そもそもの摂理に反しているのでは??