2008年09月27日
地球環境の主役~植物の世界を理解する~②<植物のコミュニケーション編>
みなさん、こんにちわ
。
新しく始まったこの植物シリーズ
、今回はみなさんの注目が高かった「植物のコミュニケーション」について、迫ってみたいと思います。

☆写真はhttp://blog.livedoor.jp/yatsugatake801/archives/54358921.htmlサイト様よりお借りしました。
「植物がコミュニケーションをしている
」と聞いて、みなさんどんなことをイメージします?。
ずばり、答えは「におい」なのです。
それでは具体的に、このにおいのコミュニケーションの事例に迫ってみましょう
。
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植物が植物たる所以は、その光合成の能力にあります。その光合成=命綱でもある
葉
をどうやって外敵
から守るかということは、植物にとって非常に重要な問題です。
そこで、可能性に向かったところが「においのコミュニケーション」なのです。
その一つの事例として、サバンナに生息アカシアの木をみてみましょう。

☆写真はhttp://kooks-highhat.com/magazine/backnumber/vol37.htmlサイト様よりお借りしました。
サバンナに点在するアカシアの木々の葉
は、棘状の形をしており、一般的な動物の食料の対象にはなりませんが、キリンにとっては大好物
。
以前は、キリンがアカシアの葉を一箇所の木々で食べつくさずに、ローテーションを組むように移動していると報告されていました。
その時は、キリンが種としてサバンナで、食料を枯渇させずに生きていくための知恵があるものだと考えられていました。
しかし、最近になってそれがどうも違うということがわかってきました
。
ある時キリンが吐き出した葉を調べたところ、食べられる前の葉と成分が変わっていたことがわかりました。そして、それは直接食べられていない近隣の木々にも同じ現象が見られたのです。
どうやらアカシアは、葉を食べられると苦味成分のタンニンを生成しこれ以上食べられないように、防衛機能を発現していたようなのです
。
そしてそれと同時に、微量のにおいを発することで、近くの他の仲間に情報を発信・共有し、種として防衛機能を発揮していたのです。
このように、木々同士でにおい(警告物質)を発散することによって「おしゃべり」をしているわけなのです。こうしたコミュニケーションは広い意味で「アレロパシー(他感作用)」と呼ばれており、その微量化学物質については今も研究がなされています。
最近の研究ではさらに、植物がにおいを使って環境をコントロール(外圧に対応)してきたことがわかってきました。
松やクルミ、クスノキ、キャベツなどなど、そのほか様々な植物が、まわりの植物の成長を押さえる物質を放出したり
、動物や微生物を防いだり(抗菌作用)
、引き寄せたりする効果等
が報告されています。
※ちなみに鱒寿司、笹寿司など植物の葉を巻いて保存性を高める工夫は、こういった植物の抗菌作用を応用したものなのです。
自ら移動することのできない植物が、目に見えない化学物質に可能性を託し、外圧に適応してきた事実。
やはり動植物問わず、生命は自然界で生きているわけだから、その情報伝達機関をそれぞれ進化させてきたことは必然なのかもしれません。
次回は、さらにここでは紹介できなかった植物の進化に迫りたいとおもいます
。
- by egisi
- at 15:00



comments
すごい!
でも、なんで最初から苦い葉っぱにしておかないんだろう。
初めから苦いと、キリンの方が適応しちゃうからか?
へぇ~、そうなんや。
そういえば、蝶やさまざまな虫たちに花のにおいを発して報せ、花粉を運んでもらったりするのも、やっぱりコミュニケーションですね。
ただ、突っ立っているわけじゃないんですねぇ。大きな気づきです。
驚きました!植物が、食べられないように苦味物質を出すとは。私達が知らない事は多いのですね。また新しい事実の紹介を楽しみにしています。
匂いで他の植物とコミュニケーション伝達していたとは驚きでした。
異なる植物間同士でも匂いで共有する機能があるんでしょうね。
植物の生態やその機能にますます興味が湧いてきました。
微量化学物質で植物同士が交信を行なっているって面白いですね。
アレロパシーって、森林浴の有効成分だと聞いたことがあります。
植物同士だけでなく、人間に対しても、なんらかの影響を感じることができるのかもしれませんね。
hihiさん、こんにちは。
タンニンによって植物が身を守ることは、恐竜がいた時代の植物にも見ることができるそうです。とっても渋く、舌を萎縮させ、口内の粘膜と喉を乾燥させるくらい苦いらしいのですが、タンニンは下痢止め、化膿止め、抗菌剤、駆虫剤の効能もあるらしいのです。
『はじめから、タンニンを含んでいないのはなんで?』は、ちょっと継続して調べてみますね。
Finalcutさん、コメントありがとうございます。
植物が、他の生物たちとどのように関わって共に進化してきたかということは、知れば知るほど面白いですよね。新しいテーマでもありますが、また新しい気付きを紹介できるよう頑張るので応援よろしくお願いします!。
kz2022さん、こんにちは。
植物の進化の歴史を抑えることで、農業にかんする無農薬栽培を成功させるヒントがあったりと非常に追求しがいのあるテーマなので、次回も応援よろしくお願いします!。
くすの木さん、こんにちは。
実際、森林など様々な種の植物が生息する場所など、異なる種同士でもにおいのコミュニケーションをしているそうです。例えば、違う種の成長を遅らせるようなにおいを出したりするそうです。
さまざまな効能の報告があるので、また継続して調査課題としていきますね!。
ぜんまいざむらいさん、こんにちは。
アレロパシーには、まだまだ未知の化学物質が多いらしく、植物だけでなく人間への影響も現在調査研究中です。
非常に微量な物質のため解明が難しいのですが、自然の摂理・先人達の気付きに則って仮説を立てることで、追求していけたらいいですよね。
作物を栽培するときに問題になる連作障害や、農薬使用を減らすために行われる混植も、アレロパシーが関係していると聞いたことがあります。そんな自然の摂理を応用して、人工物質に出来るだけ頼らない農業ができたらいいなあと思います。
去年の今頃、奈良公園のイラクサが、鹿に食べられるのを防ぐために、毒のあるトゲを増やしているという調査報告が新聞に載っていました。
一帯のイラクサが種子レベルから変化しているそうです。アレロパシーによる外圧の共有の結果なんだと思いました。植物が活発なコミュニケーションしていると思うと、植物に対する見方が変わっていきそうです。
Changさん、こんにちは!。
僕も以前、里山のリンゴを無農薬で育ててらっしゃる方の本を読んだときに同じようなことが書かれていました。
土を柔らかくして、他のたくさんの植物・生物と一緒に育てることが、本来植物の持っているつよさを引き出す秘密だと教えてもらいました。
自然の摂理に立ち返ることで、改めて気付くことのできる発見を、発信できるよう頑張りますので、また応援よろしくお願いします!。
Ganboさんこんにちは。
このイラクサの話は、初めて知りました!。
改めて、このような事例を教えてもらえると嬉しいです。また、新たな気付きが紹介できるよう頑張るので、応援よろしくお願いします!。