2009年10月26日
人工物質が肉体を破壊してゆく その5 JTの「塩」をどうかして欲しい!!
「命の素」である塩を明治政府は国家専売にしました。
国家による専売と20世紀の工業技術が結びついて、「塩」が暴走します。
るいネットのJTは、タバコより「塩」をどうかして欲しい。(原賀隆一さん)から、日常的に摂取している「塩」がどのように自然の摂理から逸脱しているかを押さえてみます。
1.明治政府は何故、塩を専売したのか?
「タバコ」と言えば、今はJTですが旧は「専売公社」でした。専売公社は、民間で製造・販売したら法律で罰せられる品を(国営で)売っていたわけです。それが民営化したらなぜか社名が「日本たばこ産業」となったのですが、元々「専売品」のトップ商品は「塩」でした。「塩」がなければ人間は死ぬからです。「命の素」を専売していたのです。
日本は日清、日露戦争の戦費を英国(ロス・チャイルド系金融機関)から借金して、その返済手段として、これまた英国伝授である、「塩」を国の専売にしました。そして国は利益を上げるため?外国から安い塩を輸入し始めたため国内の塩田(製塩業)は壊滅状態になりました。
ところが、第二次世界大戦直前、いわゆるABCD網によって海外からの輸入がストップしてしまい、あわてて国内生産をしようとしましたが復旧が追いつかず、 戦中・戦後間もない頃まで非常に深刻な「塩不足」になり、その時「塩欠病」で亡くなった方は数万人とも言われていますが、未だに正確な数字は公開されていません。
さらに戦費完済及び戦争賠償金などもあり、後もずっと平成まで「専売」を続けたのです。ただし戦後でも(輸入も多かったでしょうが)まだ生命維持に必要なミネラルを充分含んだ「自然塩(天日塩)」に近い「粗塩」が主でした。
旧赤穂塩務局庁舎(現・赤穂市民族資料館)
近代建築Watchから拝借しました。
塩の専売は、日露戦争開戦の年である1905年(明治38年)、当時の大蔵省専売局によって始められました。1904年のたばこ専売と共に戦費調達が目的だったのですね。
専売事業は1949年(昭和24年)に日本専売公社(後に日本たばこ産業)に移管、1985年(昭和60年)にたばこ専売制が、1997年(平成9年)に塩専売制が廃止されるまで続きました。現在、塩事業は日本たばこ産業から(財)塩事業センターに移管されています。
ポチッとお願いします。
2.20世紀の便利で安易な塩精製技術「イオン交換膜法」の導入
ところが(正確には調べていませんが)昭和38年(1963年)頃から専売公社は「食塩(NaCl/99.9%)」を精製製造、販売し始めたようです。イオン交換膜法のユニットがならぶ電気透析室
「食塩」は「イオン交換膜法」という生成法で作られた化学物質とも言えるもので、JTでは 【電気の力を利用して海水を濃縮し、それを蒸発させて結晶化する。安定した品質の製品を大量に生産することが出来ますが、いわゆるニガリ分が少なく、純度の高い塩となります。「食塩」や「並塩」として売られ、家庭や食品工業に多用される最も安価で代表的な塩です。】 とありますが、「純度の高い塩」とは「塩化ナトリウムだけ?」ということでしょう。
また「安価で代表的」が恐いのです。それは、ほとんどの加工食品に使われている?と思っていいからです。
また、「食卓塩」は 【メキシコ、オーストラリアなどから輸入された天日塩を3倍ほどの水で溶解し濃度の高い塩水を作り、薬品でカルシウム、マグネシウムなどの不純物(?)を沈殿・除去します。あの後水分を加熱蒸発させて再結晶化させる方法。
塩化ナトリウム99.5%以上のピュア(?)な塩です。】 とされています。(?は個人的に疑問視したもの)そして本来の「自然海水塩」に含まれる各種ミネラル(金属・非金属元素)は、精製の段階で抽出し工業、医薬品、農薬、肥料会社などに売り(?)、国民にはただ辛いだけの「塩化ナトリウム」を販売しました。もちろん外食産業やファーストフードから加工食品に至るまでこの塩の大量消費されてきました。

たばこと塩の博物館・イオン交換膜法から。
イオン交換膜製塩法が本格導入されたのは1971年。
「イオン交換膜法」による塩精製は、当初、工業用の塩を安価で効率的に生産する為に考案されたものです。工業用なので、塩化ナトリウム純度が要求され、生産工程で「ニガリ成分」を分離しています。
この「ニガリ成分」を分離した工業用の塩を、人の食する「塩」に流用していったのが、日本専売公社(現日本たばこ産業)だったのです。
その後、1990年代になるとニガリ成分を分離した「塩」への批判が、高まりました。1997年に塩専売が停止され、現在は、「イオン交換膜法」ではない方法で、ニガリ成分を含んだ「塩」が販売されています。
3.工業発の純度の高い塩化ナトリウム(塩)は、人工物質そのもの
☆海の成分構成(イオン・ミネラル)と生命体の体内成分構成は同じ
生命は、海の中で生まれ・進化してきました。
だから、生命体の体液・血液のイオン・ミネラル成分の構成は、基本的に海の成分構成に等しいのです。
「生命体は、体内に海をもつ」と比喩的に言われます。その典型例が、胎児が生活する羊水です。
☆陸上動物にとって、塩は「命の素」。最重要の食物
陸上にあがった動物達は、身近に海がありません。海の成分/イオン・ミネラル類を食物として摂取する事が必須となります。
そこで、動物達(草食動物達)は岩塩や塩を含んだ土を必ず発見し、なめたり、食べたりします。一方、肉食動物は、獲物の体液や血液を摂取することで、イオン・ミネラル類を摂取します。
初期人類も、動物と同じ様に、岩塩を発見し、動物の血液を摂取していたと思います。
人類は、農耕・穀物食の段階を迎えると、イオン・ミネラル類の摂取を、大々的に「岩塩」や海水から精製した「塩」に依拠するようになります。
動物が摂取している「塩」も、農耕時代に人が海水から精製した「塩」も、海の成分/イオン・ミネラル類の成分構成を保った「塩」でした。
☆工業的に精製する、純度の高い塩化ナトリウムは、大きく「海の成分/塩」から逸脱している
生命進化の35億年、動物の生理機構は、海の成分構成/複合的なイオン・ミネラル類構成を前提に進化、精緻化してきました。
陸上動物では、イオン・ミネラル類の複合物としての「岩塩」や「塩の土」を前提にして、摂取・消化吸収機構が出来上がっています。
動物も人も、決して、塩化ナトリウムだけを摂取するようにはできていないのです。純度の高い塩化ナトリウムは生理的ストレスをもたらす異物・人工物質です。
生命体・人にとっては、海水成分のままに凝縮した「塩」を摂取することが、自然の摂理に適ったやり方であり、生命体の精緻さはまだまだ、人智を超えているという謙虚さが必要なのです。
- by mamayo
- at 21:05

comments
1970年代以降に発売された専売公社の塩は、工業用だったんですね。だから純度を高めた。納得です。
でも、工業用と食用では必要とされる成分も目的も当然違いますよね。そこにあまり違和感がなかったのは高度経済成長期の日本の科学信仰、工業優先・純度志向の価値観の表れだったのかもしれません。(消費者からも純度の高い塩についての問題視は当時まったくなかったように記憶しています)
不純物(マイナス)⇒ミネラル(プラス)。同じ物質でも価値意識によって不要なものにも必要なものにもなってしまう。
やはり、事実=自然の摂理に根ざした根拠のある価値を、私たちは獲得する必要があるのだと思います。
はじめまして。
非常に勉強になりました。
私は証券会社に勤めておりました。
市場経済といわれる経済構造の暴走を見てきました。
不勉強の段階で申し上げるのは失礼ですが、経済と環境とリンクしなければどちらも立ち行かなくなるのではと思います。
安いことが良い事という考え方を個々人がやめなければ、悪循環は無くならないのではないでしょうか?
日本専売公社が、イオン交換膜法を採用する際に、現場の技術者は、それをどう見ていただろうかとの疑問を持ち、調べて見ました。
伝統的な塩製法を継続する努力が当時から行われている。
以下引用・・・・・
伯方の塩の誕生-自然塩存続運動の流れ
1971(昭和46)年、私たち日本人が永年親しんできた塩田塩が「塩業近代化臨時措置法」の成立で全面的になくなり、塩化ナトリウム99%以上の過精製塩=イオン交換膜製塩が出回ることになりました。それに対し、不安を抱いた松山市在住の有志が自然塩存続運動を起こしました。
自然塩存続運動とは、日本自然塩普及会が、塩田を廃止してイオン交換膜製塩に転換することに対し警鐘を鳴らし続けていた故・西本友康氏の指導を受け、塩田塩を残すために始めた運動なのです。5万人の署名を集め、国会、関係省庁へ請願をしました。
運動の結果、生産上の制限はありましたが、1973(昭和48)年6月当局より自由販売塩として許可されました。これが現在の「伯方の塩」です。
伯方の塩の誕生から
http://www.hakatanoshio.co.jp/hakatanoshio/index.html
【西本友康氏について】
旧専売公社に勤めていた故西本友康氏は、世界に誇る良塩を作る事が出来た流下式枝条架塩田の創始者であり、日本で初めて塩に含まれる「にがり」やミネラルそして酵素の重要性を説いた方です。
昭和47年の天然塩廃止の時には自然塩存続のため大論陣を展開し全国運動の先頭に立ちミネラルや海の酵素を含む自然塩の重要性を説きました。
「にがり」や海の複合栄養素を含まないミネラル・バランスのくずれた塩の使用によりガンや肥満症、成人病などが増えることを主張(「塩業時報」、塩業組合中央会発行、昭和38年から昭和43年発行分)、自然塩存続運動に心血をそそぐ。単に塩の研究のみにどどまらず、海水中の有用物質や酵素を多数開発。昭和45年ごろ海水中の医療物質抽出なども行う。
藻塩について
http://www.phgenki.com/cgi-bin/genki/siteup.cgi?category=3&page=1
>生命体・人にとっては、海水成分のままに凝縮した「塩」を摂取することが、自然の摂理に適ったやり方であり、生命体の精緻さはまだまだ、人智を超えているという謙虚さが必要なのです。
生命において、自然界に決して存在しない純粋物質を摂取すること自体、非常に不自然なことだったのですね。
このシリーズをよまさせていただいて、それを痛感します。
これからも、このシリ-ズに期待しています!。
TASTEさん、コメント、ありがとうございます。
高度成長期の底流にあった価値意識は『効率主義』であり、それが高じると全体性や関連性を無視し、ある特定の要素の効用だけに注目する『要素還元主義』になるのではないでしょうか。
誤解を恐れずに言えば、「自然の摂理」とは全体の関係性まで思慮する「全体主義」と言ってよいかも知れません。
oikosさん、コメント、ありがとうございます。
環境問題の原因は市場拡大にあり、市場拡大の原点は自我私権にある、というように最後は人間の意識の問題に行きつきます。
なので、個々人の意識を超えた、みんなの意識転換なしには環境問題は解決しないのではないかと思います。
たいへんに参考になりました。
対する元専売公社のほうは「天日塩がそのまま海水の成分ではない」、「天然塩という表示には根拠がない」と反論に出てきているようですが、私は信じません。わずかに含まれるミネラルが重要な働きをしていることは事実です。
工業的な塩にはそれがゼロです。天然塩には海水と全く同じではないにしろ、ミネラルは含まれています。少なくともゼロよりは100倍マシでしょう。
私は天然塩に加え、錠剤でミネラルを補給しています。摂取し始めた当初の頃は劇的な効果があってびっくりしました。最近では体調も落ち着き、錠剤を飲み忘れてもあまり変わらなくなりました。これは、しっかりと骨の中にミネラルが蓄えられたためだと思います。これからも定期的なミネラル摂取にはこころがけることにします。
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