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2010年01月31日

『次代を担う、エネルギー・資源』林業編3 バイオマスの可能性~技術が確立しているバイオマス事例2 木片

前回の黒液に続いて、林業関連のバイオマスの可能性を調査します。
今回は木片・端材と、木質廃棄物を取り上げてみたいと思います。

 製材所では日々たくさんの木材が製材され出荷されています。そこで発生する木片、端材やおがくずはどう扱われているのでしょうか。また都市で発生する木質廃棄物には可能性はないのでしょうか。

08111306.jpg


樹林の写真は「グリーントラスト宇都宮 長岡樹林地」よりお借りしました。
http://http://tabideai.web.fc2.com/01nagaokajurin.html

■ 製材所で発生する残材の種類や量はどうなっている?

木材が製材工場で加工され最終廃棄物となるまでの全体の流れは次のとおりです。

図は「独立行政法人 森林総合研究所 四国支所」HPよりお借りしました。
http://http://www.ffpri-skk.affrc.go.jp/index.html

C:\Documents and Settings\Administrator\デスクトップ\★木片の利用\木質廃棄物の処理状況.htm

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引き続き同HPより引用させていただきます。

木材工業における木質工場残廃材の現状

 木材工業では以前から残廃材の工場内における再利用が多く,今回の調査結果でも自工場内の再利用率が高くなっていました。

 1996年における製材用素材の総消費量は37,328千m3で,背板が原料消費量の約20%を占め,以下,のこ屑が15%,樹皮が10%と続いていました。のこ屑とプレーナ屑は増加する傾向があり,これは製品に占める板割類の増加が原因と思われます。残廃材の用途別の推定発生量は,多いものからチップ製造6,521千m3,家畜敷料5,151千m3,燃料2,171千m3,堆肥・土壌改良材1,343千m3となっていました。それぞれの主な原料としては,チップ製造では背板,家畜敷料および燃料ではのこ屑と樹皮が用いられていました。焼・棄却量の75%は樹皮が占めていましたが,過去の調査結果に比較して焼・棄却分は減少し,再利用が進んでいることがわかります。このほか,家畜敷料への使用量が急増していました。

 1997年に国内の合板工場に投入された原料を100とした場合,生産される普通合板の量は64(4,257千m3)となり,排出される残廃材は36(2,395千m3)となっていました。残廃材のうち,チップとして売却されるのは7,その他の用途で売却されるものが1,焼・棄却されるものが0.5,自工場で燃料として再利用され,乾燥機および熱圧機の熱源とされるものが27となります。焼却されるもののほとんどは樹皮で,棄却されるのは工場内のダストだけでした。しかし,樹皮のうち焼却されているのは約30%,また,焼・棄却されるダストは全ダストの5%で,いずれも大半はボイラー燃料とされていました。

 製材業および合板製造業,いずれの業種においても焼・棄却されるものが原料消費量に占める比率は10%以下と低く,焼・棄却される残廃材の3/4を樹皮が占めていました。したがって,工場残廃材の再利用率をさらに高めるためには,樹皮の利用方法や集荷について検討を進める必要があります。特に製材業は小規模の業者が多く,残廃材の再利用に必要な最低限の量を安定して確保するためには,原料となる残廃材の集荷が問題になると思われます。

製材工場で発生する残材は原材料の約1/3で、その3/4は樹皮であり、この有効利用は残る課題ではありますが、これも自工場内で燃料として使われているのです。つまり製材工場内で殆どすべての残材が有効利用されているといえます。


■ 都市から出る木質廃棄物はどう処理されている?


ではもう少し範囲を広げて、都市廃棄物を含めた木質バイオマスの発生量と再使用量、未使用量について調べて見ましょう。

以下は環境庁 生物資源等部門温室効果ガス削減技術シナリオ策定調査検討会資料より引用しました。
http://http://eneken.ieej.or.jp/data/pdf/719.pdf

木質バイオマスの年間発生量は、各種木質バイオマスをあわせて、日本全国で約7,000万m3になると推計されている。発生した木質バイオマスの中で、燃料や各種工業原料、木材チップ等に再利用される量が約2,700万m3(39%)、そして廃棄物として焼棄却されるか林地に放置されている未使用量が、約4,300万m3(61%)とみられている。

環境庁によると、都市における木質廃棄物として、家屋解体材等の建設廃棄物の他、物流過程で産業廃棄物や、不要家具等の一般廃棄物として発生する量を合せると、1991年度においては年間2,180万m3と推計されている。このうち約80%にあたる1,750万m3が、建設廃棄物と考えられている。排出量2,180万m3のうち、燃料利用の350万m3と工業原料の90万m3の合せて440万m3が再利用されている。残りの1,740万m3は、現在焼却処分されている。 

 工業原料の90万m3は主要にパーティクルボードに再利用されています。家具の芯材などによく見られるものですね。パーティクルボードの材料は平成14年のデータで少し古いのですが、その生産量(平成15年で12万m3/年)の72%を建築解体材が占めています。次いで合板・製材残材が21%、丸太等素材チップが5%となっています。原材料に占める建築解体材の占める比率は徐々に上がってきています。
 パーティクルボードの用途は平成15年には約36%が建築材料に、61%が家具材料として使われています。

b_particle.jpg

パーティクルボード

■木質廃棄物の有効利用が今後の課題

 製材された材料は、その端材も含めて工場段階ではほぼ全てが再利用されていることが分かりました。しかしいったん製品として使われたあとの木質廃棄物は、その80%にあたる1,740万m3が焼却処分されているのが実情です。ずいぶんともったいない話ですね。

 木材はその成長時には二酸化炭素を吸収して酸素を放出し、材料として加工する際には必要なエネルギーは少ないことが特徴です。さらに最終的に燃料として上手に使えれば有効な材料といえるでしょう。

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comments

やっぱり、一連の産業内では使われているんですね。
廃棄物扱いになると、とたん厄介者になってしまう。
新しいバイオマスを生産するより、そのあたりの無駄をなくすことが必要な気がします。

  • hihi 2010年02月06日 19:17

家畜敷料=おが屑の有効利用は、バイオトイレ(人用)がお薦め

バイオトイレはおが屑と体内(腸内)のバクテリアの働きだけで排泄物(糞・尿・トイレットペーパー)を分解して処理してしまう非常に画期的なコンポスト型のトイレ。

水不要・下水不要・臭わない・生ゴミも処理できる。

使用済みのおが屑は土壌改良材(有機肥料)として再利用出来ます。

  • K・T 2010年02月06日 20:10

>>木材はその成長時には二酸化炭素を吸収して酸素を放出し、材料として加工する際には必要なエネルギーは少ないことが特徴です。さらに最終的に燃料として上手に使えれば有効な材料といえるでしょう。

林業はあらゆる産業の基幹となっていると思いました。
木材は、建築材や資材として使うことが出来るほか、エネルギーや堆肥として利用することができること、さらにそれらは循環するということが、他のバイオマスとの違いではないでしょうか。

それだけではなく、
・二酸化炭素の固定、酸素の放出
・天然のダムとしての役割
・山林整備の結果として、獣害の抑止など、地域環境の保全
などなど、様々な点でメリットが考えられます。

いかに、産業として林業を成り立たせるかが今後の課題だと思いました。

  • sugi70 2010年02月06日 20:17

パーティクルボードって、家具など身近なところにたくさんあって、日本人の生活を支えているのでしょう。
それが不要になれば、大型ゴミとなって焼却場送り。
消費が美化され続けた時代に生きた現代人にとって、車に乗せられたあとは知る由もありません。

循環型社会への回帰はまず、現在の社会システムの現状を人々の目に見えるようにオープンにするところから始まるのでしょう。

  • finalcut 2010年02月06日 20:21

やはり問題なのは一旦製品として出荷された廃材の大半が焼却処分されている点でしょうか。
一部では環境省・経産省の普及促進を背景に、建築廃材から商業プラントでバイオエタノールを生成販売し始めたところもあるようですが、一般的に広まるまでにはまだまだ壁がありそうです。
根本の廃材そのものを減らすことを考えることも必要ですね。

  • ケリ太 2010年02月06日 20:24
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